4つに分かれる「輸入ウイスキー」の故郷

 世界の代表的なウイスキーとしては、スコットランドより先に蒸溜技術が伝わったと云われる、英国領・北アイルランドを含むアイルランド島でつくられる「アイリッシュ・ウイスキー」、ハイランド、ローランド、アイラ、キャンベルタウンの著名4大産地を抱えるスコットランドの「スコッチ・ウイスキー」、最も軽い味わいの「カナディアン・ウイスキー」、ケンタッキー州発祥のバーボンウイスキーがとくに有名な「アメリカン・ウイスキー」の4つと、最も後発ながら独特の華かな香りと穏やかな香味が特長の「ジャパニーズ・ウイスキー」が挙げられます。いずれも穀物を原料とした蒸溜酒で、産地やタイプによって製法(単式蒸溜、連続式蒸溜)、原料(主として大麦、あるいは小麦、トウモロコシ、ライ麦など)が異なります。
 ウイスキーは大麦麦芽のみを原料に単式蒸溜された「モルト・ウイスキー」、トウモロコシなどの穀物を主原料に連続式蒸溜された「グレーン・ウイスキー」、複数のモルトウイスキー原酒と数種類のグレーンウイスキー原酒を合わせた「ブレンデッド・ウイスキー」の3タイプに分けられます。モルトウイスキーは、単一蒸溜所で造られた「シングルモルト」と複数の蒸溜所の原酒を混合した「ヴァッテドモルト」に、グレーンウイスキーも同様に「シングルグレーン」と「ヴァッテドグレーン」に細分されます。
 近年は、シングルモルト・ブームが続いてきましたが、料理との相性や飲みやすさから言えば、ブレンデッドの価値が再認識されるべきかもしれません。(参考URL:日本洋酒輸入協会 https://www.youshu-yunyu.org/)