冷蔵庫に必須「マヨネーズ」の発祥はスペインの小島

 「マヨラー」という言葉もすっかり定着したように、マヨネーズはいろんな料理に使われるポピュラーな調味料です。その発祥は地中海の小島・メノルカ島と云われています。それが今や日本でも家庭の冷蔵庫にない方が珍しいほど普及したのも楽しい話です。
 18世紀の中頃、当時はイギリス領だったメノルカ島(現スペイン)では、卵の黄身とオリーブ油、塩、ビネガーでつくられたソースが肉料理などに使われていました。フランス軍がここに進軍した際、指揮官の公爵がマオンという町の料理店で出されたこのソースをとても気に入り、後にパリで「マオンのソース」として紹介し、それが「マオンネーズ」となり、最終的に「マヨネーズ」となったという説が最も有力です。
 日本で初めてマヨネーズが製造・販売されたのは1925年。アメリカで缶詰の勉強をしていた中島董一郎氏は、日本人の体格向上を願って当時の輸入品と比べて2倍の卵黄を使った栄養価の高いマヨネーズの研究を続けていました。そして、関東大震災後に西洋化が加速するのをみて発売に踏み切りました。当時は生野菜を食べる習慣がなく、サケやカニ缶のソースとして紹介されていました。昭和30年代以降は、そのキユーピー以外にケンコーマヨネーズや味の素社などが参入し、日本のマヨネーズ市場が一気に拡大するキッカケとなりました。
 生命誕生に必要なものがすべて含まれている卵、身体に必要な栄養素が含まれる植物油、血圧上昇抑制や疲労回復効果がある醸造酢が主体で塩分も低いマヨネーズは、料理をおいしくするだけでなく、健康維持にも役立っています。(参考URL:全国マヨネーズ・ドレッシング類協会 http://www.mayonnaise.org/ )