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2024年10月3日
「おいしさ」への探求続く加工油脂業界
基礎研究から応用までやむことなく
インバウンド需要を含む土産物需要や外食需要の増加に伴う加工油脂需要の増加がみられるものの、コストインフレが続く現在、最終製品のダウンサイジングや油脂使用量の減少、さらには消費者の節約志向には歯止めがかからず、加工油脂業界の事業環境は厳しい状態が続いている。
事業環境が厳しさを増すなか、加工油脂メーカーでは、食品機能材の開発に注力。
日油は、機能性油脂で培ってきた加工技術や配合技術をベースとして、製菓・製パンや調理食品に向けた付加価値の高い新たな改質剤を開発。独自の新素材である「ルテイン」を配合することで小麦粉利用製品の食感を改良する新規食品機能材を上市。これまでは網膜の黄斑色素を増加することで知られていた「ルテイン」の新たな機能を発見したことで注目を集めた。不二製油は、動物性原料不使用の豆乳クリームバター“ソイレブール”が持つ特長そのままにシート化したソイレブールシートが好評を得ている。ミヨシ油脂が展開する「botanova」ブランドは、長年にわたり培った食品技術のノウハウを凝縮し、植物性原料のみを使いながら動物性由来のコクや風味を生かした新しいおいしさを提供。2023年に上市した「植物のおいしさ 鶏油風味」は、液状タイプで扱いやすいというメリットもあり、鶏油代替需要にも対応している。
上記以外のメーカーも含め、新たな機能を発見するため基礎研究を積み重ね、成果が製品として結実し、取引先の最終製品における「おいしさ」に寄与する構図は、加工油脂業界にみられる大きな特徴となっている。
▼以下略
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