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2024年8月27日
即席カレー、2023年度は出荷金額が伸長
全方位戦略で多彩な新製品を投入
2023年度の即席カレールウ市場は、生産量が微減、出荷金額が大きく伸長したと推定。家庭用も業務用も堅調だった。
昨年は主要メーカーが2期連続となる価格改定を実施。合わせて、基幹ブランドの周年施策や大型新商品の発売による需要喚起・プロモーションを展開。改定前後の販売バックアップ施策や値ごろ感ある新製品投入が奏功し、家庭用の売上高は前年超えを果たした。なお、総務省の家計調査による23年の即席カレールウ1世帯当たりの支出金額は1,408円・前年比4.7%増。購入数量は1,217g・6.5%減とマイナスで3年連続の減少だった。一方、業務用はインバウンド回復による需要増や価格改定効果で前年から伸長。その結果、23年度の即席カレー売上高はトータルで大きく伸長した。
即席カレー市場は価格改定効果で売上高が伸長しているものの、数量ベースでは漸減傾向にあることから、家庭用の喫食頻度を高めることが課題と言える。各社は嗜好の多様化と世帯構造の変化に対応する全方位戦略を展開。多彩な新アイテムを発売し、1食あたり換算で経済的な「コスパ」、1度にたくさん作れる「タイパ」に加え、「楽しさ」「華やかさ」といった家庭用カレーならではの価値を訴求している。目下のところ、都市部のSMを中心としてコメ不足に陥っており、家庭用カレーを取り巻く環境には逆風が吹いているが、あらゆる施策を講じて調理型カレーが持つ魅力、懐の深さを伝え、家庭の食卓に登場する頻度を高めていきたい。(関連記事を姉妹誌・酒類食品統計月報9月号に掲載)
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