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日刊食品通信
2024年7月1日

ふりかけ類市場、物価高背景に2年連続伸長


利益圧迫、米不足が懸念材料

 2023年度ふりかけ類市場は、物価高を背景とした消費者の節約志向の継続で引き続き販売が伸長し、2年連続で前年超えを果たした。

 カテゴリー別に見ると、最大ボリュームを占めるふりかけは、多くのメーカーが前年超えと好調。お茶漬けは、最大手の永谷園が堅調に推移しプラスを確保。混ぜ込みタイプは、丸美屋食品工業の「混ぜ込みわかめ」シリーズの発売35周年効果もあって、市場規模が拡大した。各カテゴリーが伸長したことは、ふりかけ類が節約に資するアイテムとして活躍し、消費者から大きな支持を得ていることを物語っている。

 今年に入ってからもふりかけ類の販売は好調を維持。あらゆる食料品の値段が上がり、食卓に登場する品数が少なくなる中で、ふりかけ類は“ご飯のおとも”から“おかずを代替する存在”へと変わりつつある。

 需要は引き続き旺盛な一方、原料および資材、生産に係るその他コストの高騰による利益圧迫が依然として懸念材料となっている。物価高の中でふりかけ類が“生活必需品”となった今、商品の安定供給、事業の継続のため、コスト上昇分を販売価格に反映するのはやむを得ないといえるだろう。

 加えて、米の価格が上昇しているのも気がかりな点だ。昨年の猛暑が影響し各地で不作だったこともあって米の在庫量が減少しており、需給の逼迫感が強まっている。米穀店は調達に苦労しており、一部欠品する銘柄も出てきているという。このまま米不足が続くと、ふりかけ類の好調に水を差す事態になりかねない。原料価格のほか、今後の米の生産動向も注視する必要がありそうだ。(詳細は姉妹誌「酒類食品統計月報」7月号に掲載)

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