極洋は、2024年度を期初とする新中期経営計画「Gear Up Kyokuyo 2027」を始動。井上　誠社長が決算説明会（関連別掲）の席上、前中計の総括と新中計の概要を説明した。

　前中期経営計画では、過去最高益を更新するなど収益性の向上により新たな成長の基礎づくりとなる高収益構造への転換は一定程度達成できた。事業面では、食品事業における組織変更による顧客対応力向上及び価格改定によるコストアップの吸収等による収益の安定化、タイの新工場の完工による生産力の拡大、ベトナム、北米等海外生産拠点の基盤づくり、国際競争力を持つ大型海外まき網船の新造、養殖事業の拡充を目指す資源開発部の設置などさらなる発展へ向けた基盤強化が進展した。財務面では、1961年以来となる公募増資により、海外拠点の整備など成長投資を目的としたエクイティ性資金を調達し、自己資本の拡充及び借入金の低減を図った。これにより、今後のさらなる生産規模拡大や海外事業における収益力向上に向けた成長戦略に対応可能な財務柔軟性を確保するとともに、事業拡大に伴うリスク増大に耐えうる資本構成とすることで財務基盤の強化を進めた。

　新中期経営計画では、キョクヨーグループは企業理念「食文化に貢献し、社会とともに成長する」を着実に実現し、企業価値の向上を図っていくため、「魚を中心に、食で人と暮らしと地球によりそう サステナブルな世界へ」を企業のパーパスとし、前中計の成果を土台として、「事業基盤」の拡充、「財務基盤」と「ステークホルダーとのパートナーシップ」の強化を図る。

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