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2016年6月27日
うまみ調味料、MSG値上げ順調に浸透
急激な円高で為替動向に注視
うま味調味料のグルタミン酸ソーダ(MSG)と核酸は、昨年は円安の影響でMSGで国内2社、韓国、中国メーカーが価格改定を実施。前回に比べて、スムーズな移行となった。その結果、加工用は比較的安定した1年で推移したが、業務用は値上前の仮需と値上後のマイナスが影響したようだ。3月以降の急激な円高で輸入価格は下がっており、24日にはイギリスのEU離脱問題で2年7ヵ月ぶりに円が100円割れとなるなど、今後の為替動向が注視される。
2015年のうまみ調味料市場は、為替相場の急激な円安によりグルタミン酸ソーダ(MSG)で国内2社、韓国2社、中国大手が価格改定を実施した。12年の味の素、13年秋口のMCフードスペシャリティーズ、14年のCJジャパン、デサンジャパンとこの4年間は“さみだれ式”の価格改定で、値上げの浸透に時間がかかったものの、今回は全ての食品原料、素材の高騰により加工食品業界で次々と値上げ機運、実施されたことあり、スムーズに新価格への以降が進んだといえる。
その値上げの発端となったのは、14年後半の急激な円安だ。11月に米ドル対円相場で116円と前月比で8円ほど急激に上昇すると12月には119円台に、そして3月には120円を突破し、6月以降は123円台にまで上昇するなど、年初ですでに値上げ機運は高まった。国内メーカー2社は年初から価格改定に向けて動き出した。味の素社は5月1日の納品分から加工用を平均15%程度、外食用は「味の素」など5種を約2〜7%値上げ。MCフードスペシャリティーズは6月1日出荷分から「いの一番」など業務用うま味調味料10種で約5〜10%値上げを行った。
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