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日刊食品通信
2016年6月10日

16年下期原料チーズ、3,400ドルでほぼ決着


3%値下げ、価格は底打ちから反騰か

 豪州産輸入原料チーズの16年下期(7〜12月)価格は、チェダーがt当たり約3,400ドルでほぼ決着した。16年上期(1〜6月:3,500ドル)に対し、2.9%の値下げとなる。

 価格交渉は乳製品の国際価格が緩和する中、弱含みでスタートした。EUでは生乳生産枠の撤廃が行われ、国際価格が落ち込みをみせているにもかかわらず積極的な生産が継続。生乳需給が緩和したため、国際乳製品はより低い価格への調整となった。また、国際的な需要は、禁輸措置でロシアの需要が消滅したほか中国も低迷。中東も原油価格の下落から需要は低めの状況となった。一方、国内のチーズ需要は堅調だが、これまでの原料価格低迷にともない各社の在庫は比較的潤沢な状況。数量をまとめたいサプライヤーの意向も価格の引き下げにつながったようだ。

 

 一方、関係者の間では、「今回の価格を底に今後の需給は引き締まる」との見方も広がっている。支払い乳価の引き下げにともない、生乳生産国で供給が減少するほか、中国の需要低迷の要因となった全粉乳の過剰在庫にも一服感があるためだ。さらにエルニーニョ現象にともないオセアニアの一部で旱魃が発生。その後に予測されているラニーニャ現象も異常気象の要因として懸念される。中期的な原料価格は、今下期を底に上昇に転じることも考えられる。

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