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日刊食品通信
2016年4月20日

豪州の生乳生産、今期2%減見込み(DA)


乾燥気候で10月以降前年割れ

  デーリー・オーストラリア(DA)は18日、都内でセミナーを開催した。

 チャールズ・マケルホーン取引&業界戦略−グループマネージャーは豪州の生乳生産量について「今期(15年7月〜16年6月)は約2%減の見込み」など、次のように語った。

 マケルホーン氏は「今期の生乳生産量は約2%減の96億klになる見通し。マージンが乳量の伸びを可能にしているが、乾燥気候が影響し、前年割れとなっている」と説明。一方、乾燥気候の原因であるエルニーニョ現象は「終息に向かいつつある」と語った。

 

 また、ノーマン・レパショリ商業リサーチ分析担当マネージャーは、世界の生乳生産量について「EUでは、生産枠の撤廃が行われ、国際価格が落ち込みをみせているのにもかかわらず生産は減速していない。ロシアの禁輸措置もあって、EUチーズが米国産より安価となっている。このため国際乳製品はより低い価格への調整となっている」と指摘した。また、国際的な需要については「禁輸措置でロシアの需要が消滅し、中国は小休止。中東は原油価格の下落から需要は低めの状況にある。一方で価格に敏感な東南アジア、アフリカの需要が伸長している」と説明。今後の展望として「北半球の生乳生産が継続しており、鈍化するのは早くても今シーズンの終わりごろになるとみられる。EUの在庫が価格の急速な回復を抑制しており、依然として市場の消費を上回る乳量が生産されている。このため先安感が続くとみられるが、乳業は状況が一変することもある。取引関係者との密接な情報交換が求められる」と述べた。

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